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「夏場の悪臭とはサヨナラ! / 切削油の腐敗臭をゼロにする「金曜夕方」の3ステップ」をブログに公開しました。

夏場の悪臭とはサヨナラ! / 切削油の腐敗臭をゼロにする「金曜夕方」の3ステップ

「月曜日の朝、工場のシャッターを開けた瞬間に鼻を突く、あの酸っぱい腐敗臭……なんとかならないか?」

そんな切実な悩みを抱えていませんか?

特に気温が上がるこれからの季節、水溶性切削油(クーラント)の腐敗は現場の士気を下げるだけでなく、サビの発生や工具寿命の低下、さらには手荒れの原因にもなる厄介な問題です。

「臭くなったら全交換」が一番確実ですが、頻繁な更液はコストも手間もかかりすぎますよね。

実は、腐敗臭の9割は「週末の管理」だけで防ぐことができます。

私たちジュラロン株式会社は、創業以来50年以上、過酷な加工現場で切削油と向き合ってきました。

今回は、大手メーカーのカタログには載っていない、現場叩き上げの「腐敗臭を断つ金曜夕方の3ステップ」を公開します。


なぜ月曜日の朝、切削油は強烈に臭うのか?

平日は気にならないのに、なぜ休み明けの月曜日にだけ激臭がするのでしょうか?

その原因は、機械が止まっている「週末のタンク環境」にあります。

犯人は「嫌気性バクテリア」と「浮上油の蓋」

切削油の腐敗臭の正体は、バクテリアが硫黄成分を分解して発生させる「硫化水素」などのガスです。

このバクテリア(主に硫酸還元菌)には、「酸素が嫌い(嫌気性)」という大きな特徴があります。

平日はポンプが稼働して液が循環しているため、酸素が供給されてバクテリアはおとなしくしています。

しかし、週末に機械が止まるとどうなるでしょうか?

  1. 液の循環が止まり、酸素供給が絶たれる。

  2. タンク表面に潤滑油などの「浮上油(トランプオイル)」が浮き上がり、蓋(フタ)をしてしまう

  3. タンク内が密閉状態になり、嫌気性バクテリアが爆発的に繁殖する。

夏場の温度上昇が招く「腐敗の倍々ゲーム」

さらに悪いことに、バクテリアは30℃〜40℃の環境を最も好みます。

日本の蒸し暑い工場の週末は、彼らにとって最高の培養室なのです。

あるデータでは、週末の48時間放置で、菌数が100倍以上に増殖したケースも確認されています。

バクテリアのマクロ写真と高温を示す温度計を組み合わせた、科学的な概念図です。

これが、月曜日の朝にタンクを開けた瞬間、強烈な悪臭が放たれるメカニズムです。


【現場直伝】週末のバクテリア爆増を防ぐ「金曜夕方」の3ステップ

では、どうすればこの「週末の培養」を止められるのでしょうか。

答えはシンプルです。バクテリアが嫌がる環境(酸素があり、栄養がない状態)を作って帰ればいいのです。

今週の金曜日からすぐに実践できる、3つの対策をご紹介します。

STEP1:浮上油(トランプオイル)の徹底除去

最も重要なのは、酸素を遮断する「蓋」を取り除くことです。

  • ベルトスキマーの活用: お持ちであれば、金曜の終業前に必ず稼働させてください。

  • 吸着マットの活用: スキマーがない場合、オイル吸着マットをタンク液面に浮かべてから帰宅するだけでも効果があります(月曜朝に回収してください)。

  • 裏ワザ: バキュームクリーナーで表面の油膜だけを「ズルズルッ」と吸い取るのも、原始的ですが非常に効果的です。

とにかく「液面を空気に触れさせること」。これが第一優先です。

STEP2:濃度管理と「あえて高め」の補充テクニック

「液が減ったから、とりあえず水だけ足しておこう」

これが一番やってはいけないNG行動です。

切削油に含まれる防腐剤や静菌成分は、規定の濃度(例えば5%〜10%)で初めて効果を発揮します。

水で薄まり濃度が下がったタンクは、バクテリアにとって「ごちそう」でしかありません。

【ジュラロン流のコツ】

週末前は、自然蒸発を見越して「規定濃度より0.5%〜1.0%濃いめの希釈液」を満タンまで補充してください。

液量が増えることで温度上昇も緩やかになり、防腐性能も維持できます。

STEP3:循環ポンプとエアレーションの「死角」をなくす

可能であれば、週末もタンク内の撹拌(かくはん)を続けるのが理想です。

  • エアレーション: 金魚の水槽用のブクブクでも構いません。タンクの底、特に「液の流れが悪い四隅(死角)」にエアストーンを沈めておくだけで、劇的に環境が変わります。

  • タイマー設定: 24時間稼働が難しくても、タイマーを使って「1時間に10分だけポンプを回す」設定にするだけで、バクテリアの定着を防げます。

日本の工場で作業員がベルトスキマーを使い、pHチェックを行うメンテナンス風景

効果は歴然!対策前後の数値比較とコストメリット

実際に、この「週末管理」を徹底した金属加工メーカーA社様の事例をご覧ください。

これまで夏場は2週間で液が腐り、頻繁な更液を行っていましたが、対策後は以下のように改善しました。

項目対策前(放置)対策後(週末管理実施)改善効果pH値8.0以下(腐敗進行)9.0前後をキープ防錆力・静菌力の維持生菌数$10^7$ 個/ml(要更液)$10^4$ 個/ml以下悪臭の発生なし更液頻度年6回年1回ダウンタイム大幅減コスト年間120万円年間85万円約30%削減!

手間をかけた分だけ、確実にコストと環境改善として返ってきます。

コスト削減の「Before/After」を示すグラフと、きれいなクーラント液が写ったインフォグラフィック

よくある間違いとQ&A(現場の疑問に答えます)

ここでは、現場担当者様からよくいただく質問に、プロの視点でお答えします。

Q1. 臭いが消えないので、市販の塩素系漂白剤を入れてもいいですか?

A. 絶対にNGです!

一時的に臭いは消えるかもしれませんが、切削油の成分が分解され、サビの原因になります。さらに、塩素ガスが発生する危険性もあり、作業者の健康被害につながります。専用の殺菌剤を使用してください。

Q2. 腐敗した切削油は、手荒れの原因になりますか?

A. なります。

pHバランスが崩れ、雑菌が繁殖した液に触れると、皮膚炎(オイル皮膚炎)のリスクが急増します。手荒れが気になり出したら、液が傷んでいるサインかもしれません。

(参考記事:手荒れに悩む方へ。切削油による皮膚炎を防ぐ正しい保護クリームの選び方)

Q3. スラッジ(切り屑)は臭いに関係ありますか?

A. 大いに関係あります。

タンクの底に溜まったスラッジは、バクテリアの「隠れ家」兼「栄養源」です。いくら液をきれいにしても、底にヘドロがあればすぐに再発します。月1回は底さらいをしましょう。

Q4. 悪臭対策の添加剤はどれくらい入れればいいですか?

A. 「臭ってから」では遅い場合があります。

殺菌剤はあくまで「菌を減らす」もので、死んだ菌の死骸がヘドロ化することもあります。予防的に少量を使うか、まずは濃度管理と浮上油除去を優先してください。

Q5. どんなに管理してもすぐに腐ります。なぜでしょうか?

A. 希釈水(水道水や井戸水)に問題があるかもしれません。

井戸水を使用している場合、元々の水に菌が含まれていたり、硬度が高すぎて切削油の乳化を壊している可能性があります。一度、水質検査をすることをお勧めします。


まとめ:臭いは「初期対応」が命。諦める前にプロに相談を

切削油の腐敗臭は、工場の環境悪化のサインです。

「臭いけどまだ使える」と我慢していると、機械の錆や配管の詰まりなど、取り返しのつかないトラブルに発展します。

今回ご紹介した「金曜夕方の3ステップ」を、まずは今週末から試してみてください。

月曜日の朝、工場の扉を開けたときの空気がきっと変わっているはずです。

「対策をやっても、どうしても臭いが消えない……」

「今の切削油がウチの加工条件に合っていない気がする……」

そんな時は、ひとりで悩まずにジュラロンにご相談ください。

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