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「難削材とは?種類と特徴・切削加工で工具寿命が延びる選び方と腐敗対策」を公開しました。

難削材とは?種類と特徴・切削加工で工具寿命が延びる!水溶性切削油の選び方と腐敗対策

Industrial machine with water cooling and a red 'Durapon' logo across the center, plus Japanese slogan and 'Let's become a wonderful past for the future' text.

ジュラロン株式会社が長年培ってきた知見を基に、チタン・インコネルなどの難削材加工で工具寿命を延ばすための「水溶性切削油の選び方」と、持続可能な「環境対策」について徹底解説します。

「チタン合金の加工で、またドリルが折れた……」「インコネルの加工熱で刃先がすぐに摩耗してしまう……」製造現場の皆さま、このような難削材加工におけるトラブルに頭を抱えていませんか?さらに、水溶性切削油特有の「月曜日の朝の腐敗臭」や頻繁な更液作業によるコスト増も、現場を疲弊させる大きな要因です。

実は、工具寿命や加工精度、そして現場の環境は、使っている切削油剤・潤滑油を見直すだけで劇的に改善する可能性があります。

この記事でわかること

✔ 難削材(チタン・インコネル・ステンレス・ハステロイ等)の種類・特徴と、工具が持たない「本当の原因」

✔ ドリルの穴あけ・タップ加工から荒加工・仕上げ加工まで、加工内容に合った水溶性切削油の選び方

✔ 悪臭・腐敗を防ぎ、液寿命を延ばすメンテナンスと希釈管理のコツ

✔ 長寿命な製品を使ったトータルコストダウンとSDGs対応のポイント

 

難削材とは?種類と特徴・加工が難しい理由

まずは敵を知ることから始めましょう。難削材(難加工材)とは、その名の通り「切削加工が困難な材料」の総称です。航空宇宙産業や医療機器・精密部品分野で需要が高まるチタン合金やインコネル(超耐熱合金)をはじめ、ステンレス鋼(SUS)、ハステロイ、高硬度鋼、銅合金など多くの種類があります。これらの素材は高い耐熱性・耐食性・高強度といった特性を持つ一方、加工現場では多くの困難をもたらします。

難削材の主な種類と特性一覧

材料種類

主な特性

代表的な用途

チタン合金

低熱伝導率・加工硬化・高強度

航空機部品・医療機器

インコネル(超耐熱合金)

高温強度・加工硬化・凝着しやすい

エンジン部品・宇宙機器

ステンレス鋼(SUS)

加工硬化・耐食性・高延性

食品機械・化学プラント

ハステロイ

耐食性・高温耐久・難切削性

化学工業・石油精製設備

銅合金・真鍮

凝着性・粘り・低剛性

電気部品・精密機器部品

 

1. 熱伝導率が極端に低い

鉄やアルミに比べて、チタンやインコネルは熱を伝えにくい性質があります。切削点で発生した熱が切り屑に逃げず、すべて「工具の刃先」に集中してしまうのです。この高熱により、工具硬度が低下し、異常摩耗や欠損(チッピング)を引き起こします。ドリルによる穴あけ加工では特に熱が集中しやすく、工具折損の主要原因になります。

2. 加工硬化を起こしやすい

加工中の圧力や熱によって、素材の表面が硬くなってしまう現象です。硬化した層を削ろうとすると、さらに工具への負荷が増大し、寿命を一気に縮めます。ステンレス鋼やハステロイも同様に加工硬化が顕著で、切削工具の寿命に大きく影響します。ドリルでの穴あけ・タップ加工でも、一度加工硬化した内壁をさらに削ることになるため注意が必要です。

3. 凝着(溶着)が起きやすい

チタン合金は金属同士が直接接触すると溶着しやすい性質(凝着性)を持っています。工具刃先への材料の溶着は、刃先形状の崩壊・欠損を招き、穴あけ精度や表面粗さに悪影響を与えます。ネジ穴加工(タップ加工)の際に溶着が起きると、タップ折損に直結するため、極圧潤滑が特に重要です。

つまり、難削材加工においては「いかに熱を素早く奪い(冷却)、摩擦を減らして熱の発生そのものを抑えるか(潤滑)」が勝負の分かれ目となるのです。ここで重要な役割を果たすのが、次項で解説する水溶性切削油剤です。

難削材攻略の鍵!最適な水溶性切削油剤の選び方

Panel 1: Diagram explaining that heat conducted to the drill tip is concentrated, risking wear or damage, with a chart comparing materials like titanium and carbide.
難削材攻略の鍵最適な水溶性切削油剤の選び方

「切削油なんて、どれも同じ白濁した水だろう?」もしそう思われているなら、それは大きな機会損失かもしれません。難削材には、難削材のための「液体の工具(切削油)」が必要です。水溶性切削油剤は製品ごとに性能・成分・用途が大きく異なります。

水溶性切削油剤の種類と使い分け

水溶性切削油剤は、大きく分けてエマルション(乳化型)、ソリュブル(可溶化型)、ケミカル(化学溶液型・シンセティック系)に分類されます。それぞれ冷却性・潤滑性・透明度が異なり、加工内容によって使い分けが必要です。

タイプ(外観)

冷却性 / 潤滑性

主な用途

エマルション(乳化型)乳白色

中 / 高

低速重切削・荒加工

ソリュブル(可溶化型)半透明〜乳白色

中〜高 / 中〜高

汎用・仕上げ加工・ドリル穴あけ

ケミカル/シンセティック系 透明〜半透明

高 / 中

高速切削・研削加工・タップ加工

 

「冷却」か「潤滑」か?加工内容による使い分けポイント

難削材加工では冷却と潤滑のバランスが重要です。以下の表を参考に、加工内容に合ったタイプを選定してください。

加工内容

必要な性能

推奨される切削油タイプ

高速切削(仕上げ加工・ドリル穴あけ)

冷却性・浸透性

ソリュブルタイプ、シンセティック系高性能液

低速重切削(荒加工など)

油膜強度(潤滑性)

エマルションタイプ、高潤滑型ソリュブル

タップ・ネジ穴加工

高極圧潤滑性・浸透性

高極圧型ソリュブル、タッピングオイル

リーマ加工(仕上げ穴)

冷却性・仕上げ面品質

ソリュブル、シンセティック系

研削加工

冷却性・防錆性

ケミカル系、シンセティック系

 

  • 高速切削・穴あけ加工: 熱発生が激しいため、冷却性と浸透性に優れたタイプが有利です。油分粒子が細かく、刃先に素早く入り込んで熱を奪うソリュブルタイプや、シンセティック系の高性能液が推奨されます。
  • タップ・ネジ穴加工: 高い負荷がかかるうえ、工具が穴の中に入り込むため排熱が困難です。高極圧型の切削油剤や専用のタッピングオイルを使用することで、タップ折損リスクを大幅に低減できます。
  • 低速重切削: 高い負荷がかかるため、油膜強度(潤滑性)が必要です。油分が多く、クッション性のあるエマルションタイプが選ばれることが多いですが、近年は高潤滑型のソリュブルも進化しており、ベタつきを嫌う現場で採用が進んでいます。
  • 研削加工: 微細な切り屑(砥粒)の洗浄と冷却が重要。透明度の高いケミカル系が視認性・管理のしやすさで優れています。

 

ジュラロン株式会社では、この相反する「冷却」と「潤滑」を高次元でバランスさせた製品開発を行っています。

ドリル・タップ加工における切削油の正しい使い方

難削材のドリル穴あけ加工において、切削油の「当て方」も重要な選定条件です。一般的なフラッドクーラント(外部給油)に加え、近年は工具内部の油穴(オイルホール)から直接切削点に油剤を供給する「内部給油方式」が高精度加工で普及しています。

給油方式

特徴と効果

フラッドクーラント(外部給油)

汎用性が高く設備コストが低い。浅穴・一般加工に適する

ミスト・スプレー給油

切削油の消費量を抑えつつ、狭い加工箇所への供給が可能

オイルホール(内部給油)

深穴ドリル加工に最適。切削点に直接油剤を供給し排熱・切り屑排出を促進

MQL(最小量潤滑)

極少量の油剤をエアと混合して噴射。乾式加工に近い環境でも高い潤滑効果

 

深穴加工(L/D比が3以上のドリル加工)では、切り屑の排出と冷却が特に困難になります。この場合、オイルホール付きドリルと高圧内部給油の組み合わせが最も効果的です。切削油の選定に加え、給油方式の最適化もトータルコストダウンに直結します。

工具寿命を左右する「極圧剤フリー」の工夫

極圧添加剤を使用しない場合、通常の油膜だけでは難削材の加工圧力に耐えられず、油膜切れを起こしやすくなります。そこで重要になるのが、化学被膜に頼らない「物理的な油膜強化」「加工負荷の低減」です。

具体的には、金属への吸着性が高いエステル系油性剤の活用や、耐熱・耐凝着性に優れたコーティング工具の選定が効果的です。さらに、切削速度を抑えて摩擦熱の発生を減らし、高圧クーラントで加工点を強力に冷却・潤滑することで、金属同士の直接接触(凝着)を物理的に防ぎます。

 

希釈倍率の管理が品質を左右する

水溶性切削油剤は原液を水で希釈して使用しますが、この希釈倍率の管理が切削性能・防錆性・液寿命に直結します。

  • 希釈が薄すぎる場合: 潤滑性・極圧性が不足し、工具摩耗が加速。加工部品の錆発生リスクも高まります。
  • 希釈が濃すぎる場合: コスト増・泡立ち・皮膚への刺激が増す原因になります。
  • 推奨管理: 屈折計を使用して定期的に濃度を測定し、適正範囲を維持することが重要です。

 

現場が喜ぶ「腐らない」水溶性切削油剤と環境対策

左のパネルは潤滑不足で歯車が錆び、ドリルが損傷する様子。中央は屈折計で定期測定を行う手元の場面。右はコスト増の警告と手のイラスト。
現場が喜ぶ腐らない水溶性切削油剤と環境対策

切削性能と同じくらい、あるいはそれ以上に現場担当者が気にしているのが「腐敗臭」と「手荒れ」の問題ではないでしょうか。

バクテリアの発生を防ぐメカニズム

水溶性切削油の腐敗臭の原因は、タンク内で繁殖するバクテリア(嫌気性菌)が硫化水素を発生させるためです。これに対し、従来は強力な防腐剤で菌を殺していましたが、これは人体(手荒れ・皮膚炎)や環境への負荷が大きいものでした。

最新のトレンド、そして私たちジュラロンが推奨するのは、「抗菌性(バイオスタティック)」を持つ切削油です。

  • バクテリアが餌にしにくい成分(非栄養性ベース)を使用
  • pH値を安定させて菌の繁殖を抑制(弱アルカリ性の維持)
  • 界面活性剤の種類を最適化し、泡立ちと腐敗の両方を抑制

 

これにより、防腐剤に頼らずとも液の寿命(ライフ)を大幅に延ばすことが可能です。作業者様の健康リスクを低減しながら、クリーンな作業環境を維持できます。

液の長寿命化に欠かせない日常管理のコツ

管理項目

推奨頻度

確認ポイント

pH測定

週1回以上

弱アルカリ性(pH8〜9)を維持

濃度測定(屈折計)

週1〜2回

推奨希釈倍率の範囲内か確認

タンク内の攪拌

毎日

嫌気性菌の繁殖を防ぐため空気を送る

切り屑・異物の除去

毎日〜週1回

バクテリアの栄養源を除去

補充液の追加

濃度低下時

原液を適量補充(水のみは不可)

 

更液コストと廃棄物削減(SDGs)

「安い切削油を頻繁に変える」のと「高性能な水溶性切削油を長く使う」のでは、どちらがコスト安でしょうか?実は、廃液処理費や更液にかかるダウンタイム(機械停止時間)、人件費を考慮すると、「長寿命な切削油剤」の方がトータルコストは圧倒的に安くなります。

廃棄物の削減は、企業のSDGs活動や環境対策としても大きなアピールポイントになります。廃液処理コストの削減・産業廃棄物量の低減・作業者の健康リスク軽減、これら3つを同時に実現できる高性能切削油剤への投資は、現代の製造業にとって欠かせない経営判断です。

ジュラロン株式会社が提案する「トータルコストダウン」

難削材加工における切削油の選定は、単に「削れるかどうか」だけではなく、「工場の利益構造」を変える重要な経営判断です。

私たちが提供する3つの価値

価値

内容

効果

圧倒的な工具寿命の延長

独自の添加剤配合技術により、チタン・インコネル・ステンレス加工における工具交換頻度を低減

工具費・段取り時間の大幅削減

クリーンな作業環境

耐腐敗性に優れ、ベタつきや臭いの少ない製品ラインナップで、作業者の健康とモチベーションを守る

腐敗臭・手荒れの解消

カスタムメイドの提案力

お客様の設備・加工材質・水質に合わせて、最適な希釈倍率や管理方法をご提案

現場に最適化されたソリューション

 

導入実績・事例

ジュラロン株式会社では、チタン・インコネル・ステンレスを扱う多くの精密加工メーカー様への製品導入実績があります。「工具費を大幅削減できた」「腐敗臭がなくなり現場環境が改善した」というご相談をぜひお気軽にどうぞ。現状の切削油の診断も承っております。

「今の切削油で本当にいいのか?」と少しでも疑問を感じたら、それは改善のサインです。

まとめ:切削油は「消耗品」ではなく「液体の工具」です

工場の現場改善とコスト削減を示すコラージュ。歯車や工具、機械設備のイラストが並ぶ。
切削油は消耗品ではなく液体の工具です

最後までお読みいただき、ありがとうございます。難削材加工において、切削油は単なる冷却水ではありません。ドリルやエンドミルと同じく、加工精度とコストを左右する「液体の工具」です。

切削油に求められる3つの性能

役割

熱を逃がす冷却性

工具の熱損傷・チッピングを防止

摩耗を防ぐ極圧潤滑性

凝着・溶着による刃先破損を抑制

環境を守る耐腐敗性(抗菌性)

腐敗臭・手荒れを防ぎ液寿命を延長

 

この3つを兼ね備えた水溶性切削油剤を選ぶことで、御社の加工現場は確実に変わります。難削材の種類(チタン・インコネル・ステンレス・ハステロイ等)や加工条件に合わせた製品選定こそが、工具寿命延長とコスト削減への近道です。

ジュラロン株式会社では、難削材加工のトライアルや、現状の切削油の診断も承っております。「工具費を下げたい」「現場の臭いをなんとかしたい」というお悩みがあれば、ぜひ一度お気軽にご相談ください。未来のモノづくりを、最適な「油」から支えます。

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