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「よくあるご質問(FAQ)」生産性とコスト削減編
切削油剤に関するよくあるご質問(FAQ)- 生産性とコスト削減編
切削油剤(クーラント)の運用で発生するコスト問題や生産性の課題について、よくいただくご質問にお答えします。
Q1. 交換・清掃の人件費と機械停止時間の負担
質問
クーラントの交換・清掃にかかる人件費と機械の停止時間が大きな負担です。
回答
腐敗しにくい長寿命クーラントへの変更が最も効果的です。
週末の清掃作業や頻繁な交換は、生産計画を圧迫する「見えないコスト」の代表例です。
長寿命クーラントのメリット
- ✅ バクテリアの繁殖を根本から抑制
- ✅ 交換サイクルを数ヶ月単位で延長可能
- ✅ 年間数十時間の作業時間削減
- ✅ 生産機会の損失を防止
Q2. 希釈倍率を高くすればコスト削減になる?
質問
「希釈倍率を高くすればコストが下がる」というのは本当ですか?
回答
必ずしもそうとは言えません。むしろ逆効果になるリスクがあります。
高倍率使用のリスク
- ❌ 潤滑性能の低下 → 工具摩耗の促進
- ❌ 防錆性能の低下 → ワークや機械の発錆
- ❌ 工具費や不良率の増加
- ❌ トータルコストの上昇
重要なポイント
加工に最適な性能を維持できる「適正な濃度範囲」で安定管理することが重要です。
Q3. 廃液処理費用の高騰対策
質問
廃液の処理費用が年々高騰しています。何か対策はありますか?
回答
「廃液の量を減らす」ことと「廃液の質を変える」という2つの対策があります。
対策1:廃液量の削減
- 長寿命クーラントで廃液発生量を抑制
対策2:廃液の質の改善
- PRTR法非該当の成分で構成された油剤を選択
- 特別管理産業廃棄物に該当しない製品の使用
- 処理単価の削減が可能
実践のポイント
契約している産廃業者に**SDS(安全データシート)**を提示し、処理費用について相談することをお勧めします。
Q4. 補充量が多くて消費コストが高い
質問
補充量(補給量)が多く、油剤の消費コストが想定以上にかかっています。
回答
消費の主な原因は「持ち出し」と「蒸発」です。
持ち出し対策
- 消泡性に優れた油剤の選択
- 切り屑との分離が良い(チルタイムが短い)油剤の使用
蒸発対策
- 加工温度が高い場合は蒸発しにくい基油を使用した製品を選択
- 補充回数とコストの抑制が可能
Q5. 高価な油剤と安価な油剤、どちらが経済的?
質問
高価な油剤と安価な油剤、結局どちらが経済的ですか?
回答
「時間あたりの加工コスト」で比較することが重要です。
高性能油剤の経済効果例
初期費用が高くても、以下の効果が期待できます:
- 🔧 工具寿命が1.5倍に延長
- ⚡ 加工速度を**10%**向上
- 📈 時間あたりの生産性が大幅向上
- 💰 電力消費や人件費を含めたトータルコストが安価な油剤を下回る
選択のポイント
現状の課題(工具寿命、加工速度など)を解決できる性能を持つ油剤を選ぶことが、結果的に最も経済的です。
まとめ
切削油剤の選択は、初期コストだけでなくトータルコストで判断することが重要です。生産性向上とコスト削減を両立するために、現状の課題を明確にし、適切な性能を持つ油剤を選択しましょう。